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報告書

廃棄体製作基準類整備に関する活動; 令和4年度活動報告書

バックエンド推進部; 埋設事業センター

JAEA-Review 2023-037, 162 Pages, 2024/02

JAEA-Review-2023-037.pdf:2.66MB

日本原子力研究開発機構では、研究施設等廃棄物の浅地中処分に向けて、廃棄物確認における技術基準への対応方法等の検討を進めている。令和4年度から「廃棄体製作基準検討委員会」を設置し、埋設事業センターにて検討中の廃棄物埋設施設を想定した暫定の廃棄物受入基準、廃棄体確認要領等の廃棄体製作に関する基準類の整備を進めていくこととした。令和4年度は、液体廃棄物のセメント固化体及び固体廃棄物の充填固化体に関する基準類を策定することとし、検討を進めた。また、廃棄物確認の方法が確立されていない課題の検討、解体廃棄物の合理的な処理方法の実証等を進めた。本報告書は、それらの内容についてまとめたものである。

報告書

幌延深地層研究計画令和4年度調査研究成果報告

中山 雅

JAEA-Review 2023-032, 159 Pages, 2024/02

JAEA-Review-2023-032.pdf:19.37MB

幌延深地層研究計画は、日本原子力研究開発機構(原子力機構)が堆積岩を対象に北海道幌延町で実施しているプロジェクトである。令和4年度は、「令和2年度以降の幌延深地層研究計画」で示した、「実際の地質環境における人工バリアの適用性確認」、「処分概念オプションの実証」、「地殻変動に対する堆積岩の緩衝能力の検証」の3つの研究課題を対象に調査研究を実施した。具体的には、「実際の地質環境における人工バリアの適用性確認」では、人工バリア性能確認試験および物質移行試験を、「処分概念オプションの実証」では、人工バリアの定置・品質確認などの方法論に関する実証試験および高温度等の限界的条件下での人工バリア性能確認試験を実施した。また、「地殻変動に対する堆積岩の緩衝能力の検証」では、水圧擾乱試験などによる緩衝能力の検証・定量化および地殻変動による人工バリアへの影響・回復挙動試験を実施した。また、国内外の機関と連携して研究開発を推進するため、幌延国際共同プロジェクト(Horonobe International Project: HIP)を令和5年2月から開始した。HIPの主な目的は、処分場の設計・操業・閉鎖や地層処分における先進的な安全評価技術や工学技術を開発・実証すること、また、参加機関の間でこれまでに開発された膨大な知識や経験を共有・移転することにより、次世代の技術者や研究者を育成することである。令和4年度末現在、原子力機構を含め、6つの国と地域から6つの組織がHIPに参加している。幌延深地層研究計画の成果は、日本原子力研究開発機構における他の研究開発拠点での成果と合わせて一連の地層処分技術として、処分事業や安全規制に適宜反映していく。そのため、国内外の研究機関との連携を図り、大学などの専門家の協力を得つつ、本計画を着実かつ効率的に進めていく。また、研究開発業務の透明性・客観性を確保する観点から研究計画の策定から成果までの情報を積極的に公表し、特に研究成果については国内外の学会や学術誌などを通じて広く公開していく。

報告書

幌延深地層研究計画; 令和5年度調査研究計画

中山 雅

JAEA-Review 2023-019, 70 Pages, 2023/11

JAEA-Review-2023-019.pdf:6.83MB

幌延深地層研究計画は、日本原子力研究開発機構が堆積岩を対象に北海道幌延町で実施しているプロジェクトである。令和5年度は、「令和2年度以降の幌延深地層研究計画」で示した、「実際の地質環境における人工バリアの適用性確認」、「処分概念オプションの実証」、「地殻変動に対する堆積岩の緩衝能力の検証」について、引き続き調査研究を行う。令和5年度に実施する主な調査研究は以下のとおりである。「実際の地質環境における人工バリアの適用性確認」では、国際共同研究DECOVALEX-2023において人工バリア性能確認試験を対象とした連成解析を行い、その結果について異なる解析コードによる解析結果との比較を通じて適用した解析コードの検証を行う。また、声問層に分布する割れ目を対象とした物質移行特性を評価するためのボーリング調査を継続する。「処分概念オプションの実証」では、搬送定置・回収技術の実証として、地下環境におけるコンクリートの劣化に関する試験および分析を継続する。また、閉鎖技術の実証として、350m調査坑道に新たに掘削する試験坑道の周辺を対象とした物理探査を行い、掘削直後における掘削損傷領域の割れ目の連続性や分布などの初期状態を把握するとともに、これまでに開発した物理探査技術の適用性を確認する。「地殻変動に対する堆積岩の緩衝能力の検証」では、過年度に実施した水圧擾乱試験の結果の解析や、岩石の強度・応力状態と断層/割れ目の水理学的連結性との関係に関する解析を継続する。地下施設の建設・維持管理では、掘削工事を再開し、350m調査坑道の拡張を行うとともに、深度500mに向けた立坑の掘削を開始する。国内外の資金や人材の活用に関する取り組みとして幌延国際共同プロジェクトを本格的に実施する。このプロジェクトでは、令和2年度以降の必須の課題のうち、「実際の地質環境における人工バリアの適用性確認」および「処分概念オプションの実証」に関わる3つのタスク(タスクA:物質移行試験、タスクB:処分技術の実証と体系化、タスクC:実規模の人工バリアシステム解体試験)を設定して調査研究を進める。

論文

Impact of MOX fuel use in light-water reactors; Long-term radiological consequences of disposal of high-level waste in a geological repository

三成 映理子*; 樺沢 さつき; 三原 守弘; 牧野 仁史; 朝野 英一*; 中瀬 正彦*; 竹下 健二*

Journal of Nuclear Science and Technology, 60(7), p.793 - 803, 2023/07

 被引用回数:2 パーセンタイル:53.91(Nuclear Science & Technology)

As a series of studies to evaluate impact of mixed-oxide (MOX) fuel in light-water reactors (LWRs), post-closure long-term safety for various vitrified high-level radioactive waste (HLW) arising from the different fuel cycle intends to recycle Pu are examined. In this study, four fuel cycle scenarios with different ratio of spent MOX generated and two reprocessing options for each fuel cycle scenario are considered. One reprocessing option considers disposal of vitrified HLW generated separately from the reprocessing of spent UO$$_{2}$$ fuel and MOX fuel (separated HLW), and the other is blended vitrified UO$$_{2}$$-MOX HLW (blended HLW) generated during reprocessing whereby MOX spent fuel is diluted by UO$$_{2}$$ spent fuel. First, the radionuclide inventories of those vitrified HLWs are discussed. Next, radionuclide migration analyses for geological disposal of those vitrified HLWs are evaluated. It has revealed that the disposal of blended HLW will not have an adverse effect on the long-term radiological impact compared to separated HLW. Results of this study can be used as a basis for considering the blending option as a viable alternative approach in the future for managing MOX fuel used in light-water reactors.

論文

Study on borehole sealing corresponding to hydrogeological structures by groundwater flow analysis

澤口 拓磨; 高井 静霞; 笹川 剛; 打越 絵美子*; 嶋 洋佑*; 武田 聖司

MRS Advances (Internet), 8(6), p.243 - 249, 2023/06

放射性廃棄物の中深度処分では、モニタリング用のボーリング孔内が適切に閉塞されているかを確認するための手法を事前に整備しておく必要がある。そこで本研究では、堆積岩地域を想定し、どのような埋戻し設計条件であればボーリング孔内が有意な移行経路とならないかを把握し、ボーリング孔閉塞に係る確認ポイントを明らかにするため、埋戻されたボーリング孔を有する水理地質構造に対する地下水流動解析を実施した。その結果、ボーリング孔や掘削損傷領域(BDZ)が移行経路とならないための条件として、ベントナイト系材料の透水係数を母岩と同等以下にすること、BDZにグラウトを充填することなどが示された。

論文

研究施設等廃棄物の埋設事業に係る安全規制制度整備の経緯

坂井 章浩

デコミッショニング技報, (64), p.24 - 33, 2023/05

原子力機構は、実施主体として研究施設等廃棄物の埋設事業を進めている。他方、原子力規制委員会では、埋設事業に関わる安全規制及び基準の整備が行われてきた。本報告は、原子力機構の埋設事業の計画とそれに対応した原子力規制委員会の規制及び基準の整備について紹介する。

報告書

福島原子力発電所事故由来の難固定核種の新規ハイブリッド固化への挑戦と合理的な処分概念の構築・安全評価(委託研究); 令和3年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 東京工業大学*

JAEA-Review 2022-072, 116 Pages, 2023/03

JAEA-Review-2022-072.pdf:6.32MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和3年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(1F)の廃炉等を始めとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、令和3年度に採択された「福島原子力発電所事故由来の難固定核種の新規ハイブリッド固化への挑戦と合理的な処分概念の構築・安全評価」の令和3年度の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、1F事故で発生した多様な廃棄物を対象とし、固定化が難しく長期被ばく線量を支配するヨウ素(I)、$$alpha$$核種のマイナーアクチノイド(MA)に注目し、これらのセラミクス1次固化体を、更に特性評価モデルに実績を有するSUSやジルカロイといったマトリクス材料中に熱間等方圧加圧法(HIP)等で固定化した"ハイブリッド固化体"とすることを提案する。核種閉じ込めの多重化、長期評価モデルの信頼性の向上により実効性・実用性のある廃棄体とし、処分概念を具体化する。潜在的有害度及び核種移行の観点から処分後の被ばく線量評価を行い、安全かつ合理的な廃棄体化法、処分方法の構築を目的としている。初年度の令和3年度は、1次固化体の合成と物性評価、核種浸出性の評価、放射線影響の解明、1次固化体の構造解析、放射光を用いた固化元素の電子状態、結合性、局所構造解析、計算科学を用いた1次固化体ならびにハイブリッド固化体物性の解明、溶出モデルの検討、ハイブリッド固化体の検討、処分概念・安全評価の検討について準備が完了し、リファレンスの1次固化体とHIP試料の作製、その物性評価、放射線照射実験、放射光実験、第一原理計算の成果が得られている。

論文

研究施設等廃棄物の埋設事業について

坂井 章浩

第33回原子力施設デコミッショニング技術講座テキスト, p.31 - 63, 2023/02

日本原子力研究開発機構は、研究施設等廃棄物の埋設処分の実施主体として、ピット処分及びトレンチ処分の埋設事業の計画を進めている。本報告では、原子力機構が計画している埋設処分事業について、(1)研究施設等廃棄物の発生施設や放射能インベントリの特徴と想定しているピット処分及びトレンチ処分施設の構造、(2)埋設処分するための主な性状の廃棄物の受入基準の検討状況、(3)2021年に整備されたウラン廃棄物の埋設処分に係る基準の考え方の内容を紹介した。

報告書

幌延深地層研究計画; 令和4年度調査研究計画

中山 雅

JAEA-Review 2022-026, 66 Pages, 2022/11

JAEA-Review-2022-026.pdf:12.31MB

幌延深地層研究計画は、日本原子力研究開発機構が堆積岩を対象に北海道幌延町で実施している。令和4年度は、「令和2年度以降の幌延深地層研究計画」で示した研究課題である、実際の地質環境における人工バリアの適用性確認、処分概念オプションの実証、地殻変動に対する堆積岩の緩衝能力の検証について、引き続き調査研究を行う。令和4年度に実施する主な調査研究は以下のとおりである。「実際の地質環境における人工バリアの適用性確認」については、人工バリア性能確認試験において廃棄体の発熱がおさまった条件を模擬した試験を継続するとともに、物質移行試験において有機物・微生物・コロイドの影響を考慮した物質移行試験および声問層に分布する割れ目を対象とした物質移行試験を評価するためのボーリング調査に着手する。「処分概念オプションの実証」については、搬送定置・回収技術の実証として、地下環境におけるコンクリートの劣化に関する試験、分析を継続する。閉鎖技術に実証として、埋め戻し材の性能を変化させる要因となり得るベントナイトの流出挙動の発生メカニズムを検討するための室内試験を継続し、膨潤変形挙動に係るデータの拡充を図る。また、ボーリング孔を閉塞する原位置試験を行い、閉塞方法の適用性評価を行う。「地殻変動に対する堆積岩の緩衝能力の検証」については、過年度に実施した水圧擾乱試験の結果の解析や、断層/割れ目の水理学的連結性に関する解析を、令和3年度に再検証したダクティリティインデックスモデルを用いて行う。地下水の流れが非常に遅い領域(以下、化石海水)を調査・評価する技術の高度化として、化石海水領域の三次元分布を確認するためのボーリング調査を継続する。

報告書

幌延深地層研究計画; 令和3年度調査研究成果報告

中山 雅

JAEA-Review 2022-025, 164 Pages, 2022/11

JAEA-Review-2022-025.pdf:12.25MB

幌延深地層研究計画は、日本原子力研究開発機構が堆積岩を対象に北海道幌延町で実施している。令和3年度は、「令和2年度以降の幌延深地層研究計画」で示した研究課題である、実際の地質環境における人工バリアの適用性確認、処分概念オプションの実証、地殻変動に対する堆積岩の緩衝能力の検証について、調査研究を実施した。具体的には、「実際の地質環境における人工バリアの適用性確認」では、人工バリア性能確認試験および物質移行試験を、「処分概念オプションの実証」では、人工バリアの定置・品質確認などの方法論に関する実証試験および高温度等の限界的条件下での人工バリア性能確認試験を実施した。また、「地殻変動に対する堆積岩の緩衝能力の検証」では、水圧擾乱試験などによる緩衝能力の検証・定量化および地殻変動による人工バリアへの影響・回復挙動試験を実施した。幌延深地層研究計画の成果は、日本原子力研究開発機構における他の研究開発拠点での成果と合わせて一連の地層処分技術として、処分事業や安全規制に適宜反映していく。そのため、国内外の研究機関との連携を図り、大学などの専門家の協力を得つつ、本計画を着実かつ効率的に進めていく。また、研究開発業務の透明性・客観性を確保する観点から研究計画の策定から成果までの情報を積極的に公表し、特に研究成果については国内外の学会や学術誌などを通じて広く公開していく。

論文

Evolution of the reaction and alteration of granite with Ordinary Portland cement leachates; Sequential flow experiments and reactive transport modelling

Bateman, K.*; 村山 翔太*; 花町 優次*; Wilson, J.*; 瀬田 孝将*; 天野 由記; 久保田 満*; 大内 祐司*; 舘 幸男

Minerals (Internet), 12(7), p.883_1 - 883_20, 2022/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Geochemistry & Geophysics)

The construction of a repository for geological disposal of radioactive waste will include the use of cement-based materials. Following closure, groundwater will saturate the repository and the extensive use of cement will result in the development of a highly alkaline porewater, pH $$>$$ 12.5; this fluid will migrate into and react with the host rock. The chemistry of the fluid will evolve over time, initially high [Na] and [K], evolving to a Ca-rich fluid, and finally returning to the groundwater composition. This evolving chemistry will affect the long-term performance of the repository, altering the physical and chemical properties, including radionuclide behaviour. Understanding these changes forms the basis for predicting the long-term evolution of the repository. This study focused on the determination of the nature and extent of the chemical reaction, as well as the formation and persistence of secondary mineral phases within a granite, comparing data from sequential flow experiments with the results of reactive transport modelling. The reaction of the granite with the cement leachates resulted in small changes in pH and the precipitation of calcium aluminum silicate hydrate (C-(A-)S-H) phases of varying compositions, of greatest abundance with the Ca-rich fluid. As the system evolved, secondary C-(A-)S-H phases re-dissolved, partly replaced by zeolites. This general sequence was successfully simulated using reactive transport modelling.

論文

オールジャパンでとりくむ地層処分のいま,6; 処分場閉鎖後の安全評価(その2)

舘 幸男; 斉藤 拓巳*; 桐島 陽*

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 64(5), p.290 - 295, 2022/05

本稿は、日本原子力学会誌の連載講座「オールジャパンでとりくむ地層処分のいま」の第6回であり、処分場閉鎖後の安全評価(その2)として、実際の地質環境の特徴や処分システムの長期変遷等を考慮した核種移行解析モデル・パラメータ設定に関する研究開発の現状について紹介する。

報告書

Development of JAEA sorption database (JAEA-SDB); Update of sorption/QA data in FY2021

杉浦 佑樹; 陶山 忠宏*; 舘 幸男

JAEA-Data/Code 2021-017, 58 Pages, 2022/03

JAEA-Data-Code-2021-017.pdf:1.98MB

放射性廃棄物地層処分の性能評価において、放射性核種の緩衝材(ベントナイト)、岩石及びセメント系材料中での収着現象は、その移行遅延を支配する重要な現象の一つである。これらの収着現象の理解、信頼性の高い収着データを集約したデータベース、及び現象論的モデル/評価手法の開発は、性能評価において様々な地球化学条件を考慮して信頼性の高い核種移行パラメータ設定を行う上で重要となる。この目的のために、日本原子力研究開発機構では、ベントナイト、岩石及びセメント系材料を対象として、収着パラメータに関するデータベース開発を進めている。この収着データベース(SDB)は、第2次取りまとめを契機として最初のデータベースを整備し、ホームページでの公開を進めてきた。さらに、今後の性能評価におけるニーズへ対応するため、データベースに含まれるデータの信頼度評価、及び実際の地質環境に対するパラメータ設定におけるデータベース適用等に着目して、データベースの改良・更新を継続的に実施してきた。今回、性能評価における収着分配係数(Kd)設定のための統合的手法の構築の基礎として、収着データベース(JAEA-SDB)のデータ拡充を行った。本報告では、はじめにJAEA-SDBのデータベースの構造と内容の概要を確認したうえで、幅広く文献収集を行ったKdデータと信頼度情報の拡充について報告する。今回の更新において、上記の3つの系に関連した70の文献から8,503件のKdデータとその信頼度情報が追加され、JAEA-SDBに含まれるKdデータは79,072件となり、全データのうちの約75.4%のデータに対して信頼度情報が付与されたこととなる。今回更新されたJAEA-SDBによって、今後の性能評価における収着パラメータ設定に向けて、有効な基盤情報を提供するものと期待される。

報告書

幌延深地層研究計画; 令和2年度調査研究成果報告

中山 雅

JAEA-Review 2021-053, 133 Pages, 2022/02

JAEA-Review-2021-053.pdf:14.45MB

幌延深地層研究計画は、日本原子力研究開発機構が堆積岩を対象に北海道幌延町で実施しているものである。令和2年度は、「令和2年度以降の幌延深地層研究計画」で示した研究課題である、実際の地質環境における人工バリアの適用性確認、処分概念オプションの実証、地殻変動に対する堆積岩の緩衝能力の検証について、調査研究を実施した。具体的には、「実際の地質環境における人工バリアの適用性確認」では、人工バリア性能確認試験および物質移行試験を、「処分概念オプションの実証」では、人工バリアの定置・品質確認などの方法論に関する実証試験および高温度等の限界的条件下での人工バリア性能確認試験を実施した。また、「地殻変動に対する堆積岩の緩衝能力の検証」では、水圧擾乱試験などによる緩衝能力の検証・定量化および地殻変動による人工バリアへの影響・回復挙動試験を実施した。幌延深地層研究計画の成果は、日本原子力研究開発機構における他の研究開発拠点での成果と合わせて一連の地層処分技術として、処分事業や安全規制に適宜反映していく。そのため、国内外の研究機関との連携を図り、大学などの専門家の協力を得つつ、本計画を着実かつ効率的に進めていく。また、研究開発業務の透明性・客観性を確保する観点から研究計画の策定から成果までの情報を積極的に公表し、特に研究成果については国内外の学会や学術誌などを通じて広く公開していく。

論文

Decrease of radionuclide sorption in hydrated cement systems by organic ligands; Comparative evaluation using experimental data and thermodynamic calculations for ISA/EDTA-actinide-cement systems

Ochs, M.*; Dolder, F.*; 舘 幸男

Applied Geochemistry, 136, p.105161_1 - 105161_11, 2022/01

 被引用回数:4 パーセンタイル:66.78(Geochemistry & Geophysics)

さまざまな種類の放射性廃棄物や環境中に含まれる有機物は、放射性核種との安定な錯体を形成し、収着による遅延効果を低減させる可能性がある。本研究では、有機配位子が共存するセメントシステムにおける収着低減係数(SRF)を定量化する方法論の適用性を評価する。SRFの推定のための3つの手法、(1)溶解度上昇係数との類似性、(2)熱力学的計算に基づく化学種分布、(3)三元系での収着実測データを組合わせ、代表的な有機配位子(ISAおよびEDTA)および選択された主要な放射性核種(アクチニド)を対象に評価を行った。ここで提案した手法により、評価対象とするシステムに関連する利用可能なデータ等の情報量に応じて、3つのSRFの定量化手法の有効性を評価することが可能である。最も信頼できるSRFは、三元系での収着実測データから導出することができる。そのような直接的な証拠がない状況でSRFを導出する必要がある場合、類推評価や熱力学計算からの推定を行うことになるが、それらの推定には不確実性を伴うことに留意する必要がある。

論文

Long-term density-dependent groundwater flow analysis and its effect on nuclide migration for safety assessment of high-level radioactive waste disposal with consideration of interaction between fractures and matrix of rock formation in coastal crystalline groundwater systems

Park, Y.-J.*; 澤田 淳; 小堤 健紀*; 田中 達也*; 橋本 秀爾*; 森田 豊*

Proceedings of 3rd International Conference on Discrete Fracture Network Engineering (DFNE 2022) (Internet), 8 Pages, 2022/00

高レベル放射性廃棄物の地層処分の安全評価には地層中の長期にわたる地下水流動と核種移行プロセスの把握が求められる。沿岸部地下環境において、地下水流動は海水起源の塩水と陸水起源の淡水の密度差による複雑な相互作用の影響を受ける。加えて、数百万年の長期においては、海進・海退に伴う海水準変動の影響を受ける。本研究では、そのような沿岸域における亀裂性の結晶質岩を対象とした処分場の地下水流動と核種移行を評価するため、塩分濃度と地下水流速などの地下水環境の長期的な変遷を評価するための広域スケールとブロックスケールを組み合わせた評価フレームを構築した。

論文

Evolution of the reaction and alteration of mudstone with ordinary Portland cement leachates; Sequential flow experiments and reactive-transport modelling

Bateman, K.; 村山 翔太*; 花町 優次*; Wilson, J.*; 瀬田 孝将*; 天野 由記; 久保田 満*; 大内 祐司*; 舘 幸男

Minerals (Internet), 11(9), p.1026_1 - 1026_23, 2021/09

 被引用回数:2 パーセンタイル:23.36(Geochemistry & Geophysics)

The construction of a repository for geological disposal of radioactive waste will include the use of cement-based materials. Following closure, groundwater will saturate the repository and the extensive use of cement will result in the development of a highly alkaline porewater, pH $$>$$ 12.5. This fluid will migrate into and react with the host rock. The chemistry of the fluid will evolve over time, initially high [Na] and [K], evolving to a Ca-rich fluid and finally returning to the groundwater composition. This evolving chemistry will affect the long-term performance of the repository altering the physical and chemical properties, including radionuclide behaviour. Understanding these changes forms the basis for predicting the long-term evolution of the repository. This study focused on the determination of the nature and extent of the chemical reaction; the formation and persistence of secondary mineral phases within an argillaceous mudstone, comparing both data from sequential flow experiments with the results of reactive transport modeling. The reaction of the mudstone with the cement leachates resulted in small changes in pH but the precipitation of calcium aluminium silicate hydrate (C-A-S-H) phases of varying compositions. With the change to the groundwater secondary C-(A-)S-H phases re-dissolved being replaced by secondary carbonates. This general sequence was successfully simulated by the reactive transport model simulations.

論文

ウラン廃棄物処分における人文・社会科学的検討の必要性

保田 浩志*; 麓 弘道*; 齋藤 龍郎

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 63(8), p.610 - 614, 2021/08

自然起源の放射性核種であるウラン及びその子孫核種によって汚染されたもの、いわゆる「ウラン廃棄物」の取扱いについては、近年原子力規制委員会等において自然科学や安全工学等の知見に基づき集中的な審議が行われ、令和3(2021)年3月現在、一定の方針が示されている。一方、筆者らは、将来世代に相当の負担をもたらし得るウラン廃棄物の処分にあたっては、これまで行われてきたような理工学的視点の検討だけでなく、人文・社会科学的視点からの考察が必要であると考え、関連する分野の専門家を交えた議論を進めてきた。本報では、そうした考えをもたらした背景や今後予定している議論の方向性等について紹介する。

報告書

浅地中処分のためのJPDR生体遮蔽コンクリートの放射能評価手法の検討

河内山 真美; 岡田 翔太; 坂井 章浩

JAEA-Technology 2021-010, 61 Pages, 2021/07

JAEA-Technology-2021-010.pdf:3.56MB
JAEA-Technology-2021-010(errata).pdf:0.75MB

原子炉施設の解体廃棄物の浅地中処分にあたっては、廃棄物中の放射能インベントリを評価することが必要である。本報では、JPDRの解体で発生した生体遮蔽コンクリートのうち炉心に近い部分について、浅地中処分のための放射能評価手法を検討するとともに、埋設処分の際の処分区分を判断するために、計算による放射能評価を行った。本計算では、中性子/光子輸送計算コードDORTと核種生成消滅計算コードORIGEN-Sを用いて放射化放射能計算を行い、対象コンクリートの放射能濃度を評価した。DORT計算ではJENDL-4.0から作成されたMATXSLIB-J40ファイルから断面積ライブラリを作成し、ORIEGN-Sでは、SCALE6.0付属の断面積ライブラリを用いた。評価した放射能濃度を過去の報告書における測定値と比較したところ、半径方向においては数倍程度高い場所があったものの全体的に傾向が一致しており、垂直方向においては大変よく一致することが確認できた。また、対象コンクリート廃棄物の平均放射能濃度Di(Bq/t)と浅地中処分で評価対象とされている140核種に対する基準線量相当濃度の試算値Ci(Bq/t)を比較評価した結果、対象コンクリート廃棄物は全体の約2%を除けばトレンチ処分が可能であると見通しが得られた。さらに、核種毎の相対重要度(Di/Ci)から、トレンチ処分における重要核種を予備的に選定した結果、H-3, C-14, Cl-36, Ca-41, Co-60, Sr-90, Eu-152, Cs-137の8核種を重要核種として選定した。

報告書

幌延深地層研究計画; 令和3年度調査研究計画

中山 雅

JAEA-Review 2021-009, 54 Pages, 2021/07

JAEA-Review-2021-009.pdf:5.02MB

幌延深地層研究計画は、日本原子力研究開発機構が堆積岩を対象に北海道幌延町で実施しているものである。令和3年度は、「令和2年度以降の幌延深地層研究計画」で示した研究課題である、実際の地質環境における人工バリアの適用性確認、処分概念オプションの実証、地殻変動に対する堆積岩の緩衝能力の検証について、引き続き調査研究を行う。令和3年度に実施する主な調査研究は以下の通りである。「実際の地質環境における人工バリアの適用性確認」については、人工バリア性能確認試験において発熱の影響を無くした条件での試験に移行するとともに、人工バリアの試験体を取り出すための試験施工の解体調査を実施する。「処分概念オプションの実証」については、搬送定置・回収技術の実証として、地下環境におけるコンクリートの劣化に関する試験、分析を継続する。閉鎖技術の実証として、坑道及び周辺岩盤の長期変遷が安全評価に有意な影響を及ぼす条件の詳細化を図るとともに、プラグの施工性や性能確認のための工学規模試験や埋め戻し材と緩衝材との相互作用を検討するための室内試験等を継続する。「地殻変動に対する堆積岩の緩衝能力の検証」については、水圧擾乱試験の結果の解析を行うとともに、稚内層中の断層/割れ目の水理的不連結性に関する検討を継続する。地下水の流れが非常に遅い領域(以下、化石海水領域)を調査・評価する技術の高度化として、化石海水領域の三次元分布を確認するためのボーリング調査を実施する。

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